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「居場所がない人たちが輝ける居場所を創るために」 グローバルに活躍する人財になるために、在学中多くの”憧れ”を潰す努力を行ってきた常井裕輝くんとは

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2017/12/18
インタビュー


常井裕輝さん
プロフィール:茨城出身。上智大学法学部法律学科3年生。トビタテ留学JAPAN2期生
新興国コース代表者スピーカー。 「AWAY Lounge」運営者。

上智大学在学中で、トビタテ留学JAPAN2期生の常井さん。マレーシアでの海外インターンを経て、現在彼は「AWAY Lounge」という海外系のコミュニティを運営している。幼少期から熱い夢を抱き、大学に入学してから様々な経験を得た常井さんの、今日までに至る「決断」、「挑戦」、「結果」は何だったのか。”居場所のない人の居場所”に思いを込める彼に話を伺った。

1.追いかけ続けた夢、ビジネスの世界へ踏み切る決断

── 今までにマレーシアでのインターン(NASAと合同のハッカソンイベント開催など)やAWAY Loungeの運営などご活躍されていますが、昔から海外には興味がありましたか?

実は小さい頃から弁護士になりたかったんです。弁護士の中でも国際的な業務に従事する弁護士、いわゆる国際弁護士を志していました。
欲を言えば、国連に入って国際平和活動に従事したいなと考えてもいました。きっかけは小学生の時に、地元の弁護士会が開催していたワークショップでした。母親のすすめもあり参加したのですが、その時に弁護士に対して「何でも知っていてかっこいい」と感じ、憧れを抱くようになりました。
同じ頃、9.11の事件からイスラム教に興味を持ちました。そんな感じで国際弁護士になりたいという夢を抱いたまま中高生を過ごして、上智に入学しました。

── なるほど、今でも国際弁護士の夢は・・・?

いえ、弁護士を目指すのはやめてしまいました。これまでで一番大きな決断でした。大学1年の夏、本格的に進路を見極める過程で、多くの政治家や弁護士の方からお話を伺った結果でした。
弁護士はいわば社会の保守管理を行う存在で、大きく世界を前進させることは難しいのではないか気がついたんです。一方で私がやりたいことは、自らの手で作りたい世界を作れるようになることではないかと気がつきました。
例えば、とある途上国を本気で豊かにしたいならば、弁護士になって国を巻き込み、ルールを作る側になるより、現地の課題に直接アプローチする事業を考えて実行した方が、速度と影響力の面で圧倒的に効果的だと思います。もちろんケースバイケースですが。

「自分が幸せにしたい世界を、確実に幸せにしたい。」
だから弁護士ではなく、事業を作って推進できる人間になろうと決めました。

── そのタイミングでビジネスに切り替わるのですね!目標が変わった一歩目はどういう行動をされたのですか?

まず大学1年の時に友人と学生団体を立ち上げました。一つは大学の内外で何らかの想いを持って行動している人や、そういう人を生み出せる土壌を作るもの。もう一つはアジアアフリカ地域の若いリーダーをネットワーキングするものです。
しかしあまり上手くいかなくて。とはいえ何が原因かも深掘れない。まだまだ何も知らないなと無力さを感じました。そこでインターンで修行しようと決めました。また、弁護士を目指すことはやめたとはいえ、海外という軸はありました。ならば一度出る必要があると考え、海外インターンも視野に入れて動いていました。



2.憧れを潰す活動・挑戦、トビタテの合格

大学1年の秋から、学外の学生ではなく、社会人相手のコミュニティに参加するようにしました。社会人慣れしようと思っていたんです。
この時期の行動軸は「憧れを潰す」ことでした。例えば海外に憧れを持っていたら、一度行かないと消えることはない。憧れって一回経験してみることが潰すための近道だし、潰さないと目の前の選択をフラットに考えられないと思うんです。弁護士に対する憧れがまさにそうでした。そういった憧れを全部潰して、キャリアを考えてみたかったんです。これは大学生活を通しての軸になります。

1年の終わり頃には、知り合った社会人の紹介で長期有給インターンも決まりました。それから今までで計5社、基本的に2社を平行して長期インターンに行きました。ゴリゴリのTELアポを行う営業からSEO対策、ホームページの運営、webマーケティングを経て事業の立ち上げなど、数多くの経験をさせて頂きました。知らないことばかりだったので大変でしたが、本当におもしろかったです。
こんな感じで思いつく憧れは潰していきました。

── 数多くの経験をした中で一番の挑戦は何でしたか?

挑戦といえば、トビタテJAPANの新興国コースを利用してマレーシアにある会社にてインターンをしたことです。
トビタテに応募する前の大学2年生の夏休み、知人の紹介でとある会社に出会いました。そこはマレーシアで修行を行うプログラムを運営していました。非常に興味深い会社でした。
この時期、日本でのインターンや他の活動で多くの優秀な同世代の方から刺激を受けていました。この人たちを追い越すにはもっと自分に負荷をかけなければいけないと感じていました。
そのため、帰国してすぐトビタテの制度を利用してマレーシアでインターンをすることに決めました。とはいえ言葉も文化もそんなにわからないので怖かったです。

トビタテの選考に際しては、ざっくり言えばマレーシアで自分のプロジェクトを立ち上げて運営するというプレゼンを行いました。結果無事選考を通過する事ができ、1年間の海外インターンの切符を手に入れました。

── すごいですね!!海外インターンに行ってみてどうでしたか?

まず、長期の海外滞在で語学力の向上、視野の拡大はもちろんのこと、情報を入手する軸が増えたことで思考の軸足も増えました。ASEAN全体の状況も詳細に知れました。
また、インターン先の事業のひとつとしてNASAと提携してマレーシアでハッカソンイベントを行うことがあったのですが、ここでもとても優秀な人生の先輩と自分との力の差を感じ、心中では悔しくてもがき苦しんでいました。
現地でマーケットを調査するために多くのマレーシア人にヒアリングする事が多かったのですが、私の英語が通じなかったり、そもそもどこの国の人なのか分からなかったりしました。さすがアジアのハブ国家マレーシアです。データを集めるのにかなり苦労しました。

自分にとって一番の恐怖は、目標が達成できないことで、期待して頂いている人からの信用を失う事です。
そのためヒアリングが上手くいかず調査が困難を極めた時はとても怖かったですね。振り返ればとても良い思い出です。



3.新たなステップ、AWAY Loungeでの活動

── 国内インターン、留学、海外インターンと、かなり濃い経験をされてきたと思うのですが、そこから得られたものはなんですか?

壁を越えるたびに新しい壁が生まれても食らいつく意地です。一つ壁を越えた結果、人間として成長したかなと思っても、上には上がいるわけでその度に全然まだまだだなと気付かされます。敵を倒したらさらなる強敵が出てきた感じです。常に人としての価値あげていかないといけないと、より強く考えるようになりました。

── なるほど、常井さんの成長し続ける秘訣はそこにあるのですね。現在運営されている「AWAY Lounge」は何故作ろうと思ったのですか?

出したい自分を出しにくい環境にいる、海外経験者の生活をちょっと楽しくしたかったんです。というのも、例えば日本で海外の話をすると少し自慢っぽく取られます。
当然遠慮して、楽しかった思い出も悔しかった思い出も話しません。するといつしか忘れてしまいます。
寂しいですよね。なので海外経験や今後のキャリアを気楽に話せる場所を作りたいと考えました。

また、留学でもインターンでも外に出たい気持ちを積極的に応援する場所も作りたいと考えました。そんな海外経験を話す場・飛び出すことを応援する場、2つの要素を持つ「AWAY Lounge」を作ろうと思いました。
わたしが帰国した時、マレーシアは自分にとってとても居心地が良かったことに気がつきました。
現地では、あらゆる所に、自分の楽しかった海外経験を話せる友人がいました。しかし帰国後は、海外経験を自慢っぽく取られるのが嫌で話せずに寂しい思いもしました。
また、大学に進学する前に「海外に行こう!行動に移そう!」と思わなかったのは、身近にそういう事を話せるような人や、地元にそのような風土がなかったからだと気付いたんです。自分みたいな人達が、海外に対する思いを輝かせ続けられるような、そんな”居場所”を作りたかったんですね。

最初は、友人やその繋がりで人を集めて、ラウンジを運営していたのですが、最近はSNSから来られる人も多くなってきています。じわじわ広がっていく感覚は楽しいです。
この「AWAY Lounge」はライフワークだと考えています。将来的には教育にも繋げられたらなと考えています。

当面の目標は、AWAY LOUNGE〜海外マインドを持つ人のサードプレイス〜を全国に作ることです。世界を軸としたあらゆる機会、情報の地域格差を解消していきます。
機会に関しては、基本的には紹介という形式になります。
しかしそれではワクワクしないので、うち一部は企業や教育機関と連携して作っていく計画です。

―――――常井さんありがとうございました!



今回、インタビューに協力して下さった、常井さんが運営する「AWAY Lounge」は、海外にいった経験を輝かせたい!海外について知る場がほしい!そう考えるあなたに是非行っていただきたい招待制コミュニティです。
「AWAY  Lounge」を機に、あなたの海外に対する思い・考え方を変えてみませんか?下記のURLから常井さん達の熱い思い、読んでみてください!

【AWAY Lounge】
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