12月13日にBEYOND CAFEで開催されたトップセミナー。毎回著名な経営者を招き、就活生にとって役立つ情報を届けたり、気になる質問を直接聞ける機会をつくっています。
15回目の開催となる今回のゲストは、メルセデスベンツやボストン・コンサルティング・グループ、ルイ・ヴィトンなどでコンサルティングや企業ブランディングに携わり、現在2社の経営をされている斉藤麻子さん。コンサルティングファーム「ドラマティック」や子育てとキャリアの両立を目指す人材会社「テントゥーフォー」を運営しています。
また結婚や42歳での出産を経て、仕事とプライベートを両立させたライフスタイルも実現。
今回はそんな斉藤さんのキャリアや働く上での考え方から見えてきた「仕事とプライベートを両立させるためのポジティブ思考」について、イベント内からピックアップします。
▲テントゥーフォー代表の斉藤麻子さん
【考え方1:やる前に判断せず、とにかくやってみる姿勢】
新しいものが好きなタイプだったという斉藤さん。やる前に判断せずに「どうせわからないことだから、一度受け止めてみよう!」という姿勢が、仕事やプライベートでとても役に立ったようです。
「上司目線になると部下のやってみよう、というチャレンジも可愛く見えてきます。初めてのことをいきなり完璧にこなすのは難しいですし、上司も失敗を前提として考えているんです。仕事もプライベートもその考えで、失敗するかもしれないけれど、受け入れてとにかくやってみることを大切にしてきました」(斉藤さん)
できるかできないかでなく、やるかやらないか。斉藤さんは自身のお子さんにもいろんなものを目の前に置いて選ばせ、やる前に判断させずにチャレンジする機会を作っています。 失敗を恐れて何もしないよりも、チャレンジして成功体験を作っていくことが重要と言えそうです。
【考え方2:出来た自分は褒めてあげる】
人は何かと「うまくいかなかった部分」にとらわれがちになってしまいます。そこで斉藤さんが大切にしているのは「50点分しかできなくても、50点できた!」と前向きに捉える姿勢。
「小さな成功体験は自信やモチベーションに繋がります。私はできることだけを見て生活していて、毎日小さな達成感があります。それがずっと続くことが楽しくなるんです」(斉藤さん)
もともとは器用というわけでなく、立ち上がりに時間がかかるタイプだったという斉藤さん。そんな斉藤さんでもやめずに、人より苦労を続けながら成功体験を積み重ねることができたのです。
失敗してしまったとしても、それは一生懸命頑張った結果。どうすればうまくいったのかを考え、後悔ばかりせずに次に繋げていくことが大切です。
▲多くの学生が熱心に斉藤さんの話を聞いてました
【考え方3:積極的に周囲に頼る】
仕事と子育てを両立しようとするとき、女性は全部自分で頑張ろうとしてしまいがち。斉藤さんの場合は、洗濯やアイロンがけは旦那さんが分担してくれています。
「旦那がアイロンがけをしはじめたときに、『私のも置いておくね』とお願いしました(笑)。その代わり、自分でできることと、できるようになりたいことは自分でやります。
自分にとっても会社にとっても、最終的にいいものができたほうがいいですよね。」(斉藤さん)
責任感を持つことはもちろん大切。でも、自分ですべてこなそうとする必要はありません。できないこと、分からないことは周りの人にどんどん頼って良いのです。
若いうちから周りに頼っておけば、自分が上の立場になった時にも指示を出しやすく、いろんな人にうまく頼れるようになるそうですよ。
【考え方4:毎日の「楽しい」を大切に】
「楽しい」は斉藤さんのキーワードであり、原動力にもなっています。斉藤さんの夢は、みんなが楽しくいられること。
「新しいことに、なんだか面白そう!と飛び込んでみることで、今までと違う世界が見えてきます。そうやっていろんな世界を見られると思うと仕事も楽しくて。子供が生まれるまでは24時間でも働けると思っていました(笑)」(斉藤さん)
そんな斉藤さんも自分が楽しければいい、と思っていたところから次第に「誰もが楽しい世の中になったら」と思うようになり、立ち上げたのがテントゥーフォーという会社でした。
斉藤さんの人生における選択も、楽しいかどうかで決まります。リスクやコストを考えても、どうなるかなんて分かりません。だったら楽しいほうを選ぶ!というのが斉藤さんの考え方です。
▲この日は女性の参加者が多く斉藤さんの知識を学びにきていました
「2年間本当に集中すれば人生なんとでも変えられる」と語る斉藤さん。これをやりたい、こうやってやろうと思って行動したことは、必ず叶うと信じているそうです。
ただし、自分だけではなんともならないことも。娘さんの子育てなど、仕事だけではない中で全部願えば叶うというわけではない現実もあります。
頑張れば基本的には手に入る、けれども手に入らないものもある。この2つの事柄はどちらも本当で斉藤さんが実感していること。
「2年あれば、なんとでも変えられる可能性は高い。だからこそ、今頑張ってほしい」
就活生のみなさんへの斉藤さんからの熱いメッセージや思いがありました。
・やる前に判断せず、とにかくやってみる姿勢
・出来た自分は褒めてあげる
・積極的に周囲に頼る
・毎日の「楽しい」を大切に
斉藤さんから学べる考え方を就職活動や企業での働き方に活かしていけると良いですね。