B
E
Y
O
N
D
C
A
F
E
View
4,776

就活の禁句:「やりたいことがない」が価値になる?

Detail
2018/11/21
インタビュー

あなたの人生の意義は何ですか?

BEYONDCAFEのコンセプト「meet yourself」

それは本当の自分を知り、自分の人生の意義を知ること。そのためには何が必要だろう、その先にあるものはなんだろう。

私たちはBEYONDCAFEで、たくさんのストーリーと出会いました。11回目で紹介するのは、「やりたいことがない」三島さんが1社に決めるまでのストーリー。

profile10:三島沙織

三島沙織、22才。好きな食べものは、アップルパイに、スイートポテト、それからエビチリ。シェイクスピアやD.H.ロレンスを読む。彼女を知る人は、不思議、水のようなイメージ、と彼女を評する。

そんな三島さんの就活は、「やりたいことがない」、「将来の夢もない」なかで進められた。それらは、就活において必須とさえ言えるものだろう。

そのようななかで、彼女はどうやって自分の行きたい会社を決めたのだろうか。

就活のスタンス:先が分からない方がかっこいい

まずは、どのように就活を進めていたかを聞いた。

“好奇心旺盛な性格なので、業界などで範囲を絞らず、様々な会社を解明していきたいと思っていました。ミステリーハンターです、とよく言ってましたね。なので、いくつかの新卒紹介会社に登録して、紹介された企業のほとんどと会いました。”

“自分のやりたいことをあまり考えていなくて、短命な生き方というかそんな感じかな。先が分からない方が楽しいし、その方がかっこいい気がするので。”

やりたいことがない:決断から逃げていないか?

「やりたいことがない」には、3種類ある気がする。

やりたいことをまだ見つけられていない人、本当は見つけているのに決意が足りない人、あえてないと言う決意をした人。彼女はどれに当てはまるのだろうか。

直球だが、決断から逃げているだけではないのかと、聞いてみた。

“決めることも大事だと思ってはいます。決めることは、何かの成功への近道になると思うから。私が決めないのは、単純に成功にフォーカスしていないからだけかな。ものごとの過程やその時出会えた人、得たもの、得た感情。そういうものは決めないことで、たくさん得られるのでは、と思っています。”

“人生で思いがけず出会った人や、価値観からスキルにいたるまで、全てを自分が納得するまで、一度は取り込んでみて、その後自分なりにそれを判断したいんです。そうやって偶然から生まれたものを大切にして、そのとき成し遂げたいことを常に追い続けていきたいです。”

彼女の話を聞いて、うろうろアリを思い出した。働きアリの隊列から離れ、うろうろ歩き回って新たな餌場を探してくるアリのことを言うらしい。

一般にいう効率とはかけ離れたキャリアの歩み方だと思う。だが、彼女のような人がうろうろアリと同じで新たな何かを発見したり、生みだしたりするのかもしれない。

苦労した就活:どこも魅力を感じてしまう

自分の価値観に従い、決めないこと、を決めて就活を進めていた彼女だが、やはりそれは就活における圧勝パターンではないだろう。就活において何が一番大変だったのだろうか。

“やっぱり軸が定まってないから、どこも魅力的に見えたことですかね。でも何社か内定をもらったなかで、最終的には自分が一番自然体でいられるところを選びました。”

“今は決めないことを大切にしたいと自信をもっていえるけど、正直な話をすれば選考を受けてる中では、必ずしもそうではなかったです。色んな会社ごとに合いそうなキャラを装う、とまではいかなくても、その会社に寄せて対策してしまう節があって。でもいまの内定先は、なぜか自分らしく振舞えて、自分の考えをそのままを受け入れてくれました。”

彼女は株式会社クロス・マーケティンググループに就職することを決めたという。

就活において、自己分析をして、それをもとにやるべきことを探す、いわばロジックと言えるものは大切だと多くの人が認識している。

だが、言葉にできない自分の気持ちはおざなりにされがちだ。自然体でいられる、というのは、ロジック以外の部分で自分と向き合った結果分かるものだろう。

三島さんにとってのmeet yourself

最後に彼女に聞いたのは、meet yourself。
彼女が見つけた人生の意義はなんだろうか。

“人っていろんな面があって良いと思っていて。だから何かを決めずに色んな人と会って、たくさんの面を増やして、そこから自分で取捨選択していくことが、私なりのmeet yourselfですかね。”

“これからもリスクをあまり考えずに直感ベースで行動して、できるできないじゃなくて、したいしたくない、を大切にしていきたいと思います。”




「やりたいことがない」は否定されることも多いかもしれない。だからどんなに自分と向き合ってもやりたいことが見つからないと、時折り不安になる。

でも彼女にとっては、「やりたいことがない」ことが価値なのである。

だからこそ、今回のストーリーで気付いたことがある。それは、本当に大切なことは、自分だけの価値観を知り、自分だけの価値観を認め、それをもとに選択し、行動していくことなのではないかということだ。

BEYONDCAFEを利用してくれた三島さんにテラ感謝。

ビヨンドカフェでは、12/15に一風変わった合説を行います。普通の合説では物足りない方、志で就活したい方にオススメです。詳細はこちら↓↓↓

関連記事

おすすめ記事

B E Y O N D
         
Previous
[vol.9]“人が夢中で働けること”ーー杉岡が語る創業までの道のり、新代表へ託す思い
Next
親を泣かせてしまった沖縄の末っ子娘。今、東南アジアの人々に「夢」を届ける挑戦を